日々の記録

生後8カ月でお迎えした柴犬なつめと暮らしています。アイコンは先代柴犬よもぎ(2007~2022)です。

みんな同じ考えだと思うなよ

先週末、友達と桜を見に行った。

雲ひとつない青空に映える満開の桜を満喫したあと、お茶をすることに。この時期とは思えない強い日差しの中1時間歩き続けたので、カフェに入ったときにはどっと暑さと疲れを感じていた。

席につき、友達はアイスカフェラテ、私はロイヤルミルクティーを注文した直後、友達が「温かいのにしたんだ、私はもう暑くて」と言ったので、「うん、今冷たいもの控えてて」と答えた。

去年漢方の本を読み、冷たい飲み物を控えてみた。夏も、猛暑日のときも、温かいもの。そしたらなんとなくだけど体調がいい気がして、そのままずっと続けている。

 

 

数年前の7月初旬、まだ梅雨明けしていない蒸し暑い昼下がり。

私は旅行に行くために東京駅にいた。コーヒーとドーナツを買って新幹線でのんびりしようと、スタバのレジで注文をしていたときのこと。ざわざわした店内で、横のレジから強い口調が響いてきた。

声の主は60代くらいに見える男性客。「アイスに決まっているだろう。こんなに暑いのに」と声を荒げたのだ。聞き取れなかったのだが、そのあとも何かごちゃごちゃ言っていた。おそらく店員さんが「ホットにするかアイスにするか」聞いたのだろう。

 

無事新幹線に乗り込み、コーヒーとドーナツをテーブルの上に広げる。そしてさっきの出来事を反芻した。

あの男性客、なぜ素直に「アイス」とだけ言えないのだろう。そしてなぜ「アイスに決まっている」と言えるのだろう。

ホットコーヒーをすすりながら思った。このときの私は特に冷たいものを控えていたわけではなく、新幹線の車内は冷房が効いているだろうと踏んでホットにしたのだ。

あの男性客からしたら、私がホットを飲んでいるのなんて信じられないだろうな。

 

みんなが自分と同じ考えだと思うなよ。

 

自分にも言っている。

自分は「多数派じゃない」と自覚している。例えば好きなお菓子はたいてい人気がなく、すぐに販売終了になる、とか。これは小さいことだけど、ほかにも考え方や価値観や意見が「少数派だな」と感じる場面がこれまでに何度もあった。

だから自分とは違う好み、考え、価値観、意見も受け入れたいし尊重したいと思っているが、同時にそれがなかなか難しいということも痛感している。

 

明らかに私より若い男性の店員さん、丁寧な大人の対応だったなあ。東京駅だし毎日たくさんのお客さんがくるから慣れっこなんだろうか。

 

 

注文した飲み物が運ばれてきて、会話は一時中断。店員さんが去り再び話し始める。氷をカラカラさせている友達の前で温かいロイヤルミルクティーを飲みながら、ひとりよがりの発言になっていないか注意を払うのであった。