なつめ柴犬抱き枕をお気に召す
「柴犬抱き枕が明日届くので、受け取ってね」と友人から突然のメッセージ。
柴犬の抱き枕ってどんなのだろう?棒状のクッションに柴犬がプリントされているのだろうか。あれこれ想像しているうちに届いた。
開けてみると、可愛らしい柴犬のぬいぐるみだった。
さて、どう使おうか。
よもぎならば、かじって掘って踏みつけて、悲惨な姿になってしまうのが目に見えているので、絶対に渡さないのだが。
なつめはどうするだろう。友人は「なつめにプレゼント」とは言っていなかったけど、なつめとツーショットを撮ったら喜んでくれそう。
恐る恐る渡してみた。
そしたらなんと!
添い寝している!
商品名通り「抱き枕」として使うとは、なんて律儀な犬なんだ。私はぬいぐるみの類のものは買わないから、プレゼントならではの発見である。
なんでもやってみないと分からない。
一緒にいる姿を見るたび、この使い方がベストだとしみじみ思う。
生活改善計画を考える
展覧会に行くのが好きで、旅行先も美術館目的で選ぶこともしばしばだった。
過去形なのは、コロナ禍になってからめっきり行かなくなったから。
先日の本の整理で久々に見たのがこの図録。
重くて持ち歩くのが大変だし、本物を見てしまうと、今の印刷技術をもってしてもその素晴らしさには敵わないから、普段はまず買わない。
これが初めてかつ唯一買った図録だ。
なぜだろうとそのときのことを思い返してみて気づいた。
わあ!好き!綺麗!素敵!
語彙が貧相なのが残念でならないが、こんな感じで入口から出口までずっと感動しっぱなしだった。
こんなことはめったにない。だからさらに詳しく知りたいと思ったのだ。
図録には絵の解説以外に、画家のプロフィールや時代背景などが書かれている。
こうやって考えていくと、私は風景画が好きなのだと自覚した。
来年からはまたたくさん展覧会に出かけようと決めているが、その想いが強くなった。
今生活を変えようと切に思っていて、展覧会に行くのもそのひとつ。
来年2月に仕事が落ち着くから、3月から実行したい。
コロナ禍前の生活に戻したいというのとは違うし、変えたいことは間違いないのだけど、どのように変えたいのかはまだぼんやりしている部分が多い。
今の「展覧会に行く」のように「こうしよう」と思ったことは、小さいことでも言葉にして、それらをひとつひとつ積み上げて、3ヶ月後にはもう少しはっきり見えるようにしたいと考えている。
ラテン語から学んだことは
急に寒くなって、動くのが億劫になってきた。それと同時に、あのときの私、偉かった!と思わず自分で自分を称えた。
短い秋の間に本の整理をしたのだ。
本棚がいっぱいになってしまい、床に積み上げている状態だった。
長い長い夏の間は見ないふりをして、10月半ば、満を持してとりかかった。
今回思いきって処分したのは大学のときに使っていた本。また勉強するかもしれないし、と保管していたが、ここまで使わなかったのだ、もうこの先も使わない。処分をためらいがちな私にしては、素早い決断だった。
大学の授業の中で一番衝撃的だったのがラテン語の授業。
英語のルーツのラテン語も学んでおきたい。英語学を専攻することに決めたばかりの私は意気込んで履修した。
そしてすぐに愕然とする。
辞書を引いても意味が分からない・・・
たしか、動詞の活用、名詞などの格変化が複雑で、原形になかなかたどり着かず、それで時間がかかったと記憶している。
あんなに苦労したのに、何が大変だったのかすら、もうぼんやりとしか覚えていないのが輪をかけて残念でならない。
第二外国語のフランス語のときも活用多いなと思ったけど、そんな比ではなかった。
一行訳すのに一時間かかる。週に一回の授業なのに、毎日予習の時間をとらないと間に合わなかった。
そして上達の兆しもなく、そんな状態のまま一年が過ぎ、どうにか無事単位はもらえたところで私のラテン語はストップ。それ以降一切触れていない。
ラテン語自体は全く身につけられなかったけど、英語に対する見方が変わった。
英語って簡素な言語だったんだ。
分かりやすいから広範囲に広まるし、そして長年続く。
もちろん英語も難しいけど、少なくとも調べれば意味が分かる。
英語もっともっと頑張ろう。そう思わせてくれた。
一番の難関、英語で論文を無事書き上げられたのも、この経験が支えのひとつになった。
処分する前に学んだ事実だけでも残しておきたい。そんな思いでここに記した次第である。
とりかかるまでに1年かかった羊毛フェルト
去年の今頃。
書店で何気なく棚を見て歩いていたら、この本が目に入ってきた。
いつも手芸コーナーなんて見ないのに。
これはきっとよもぎに導かれたに違いない!思い込みが激しい私は、衝動に駆られてこの本を購入。
そして手芸屋さんに行って、道具や材料も一通りそろえた。これでよもぎを作ろう。
しかしよくよく作り方を読んでみると、羊毛フェルト初心者には難しそう。
躊躇している間に年末のあわただしさに飲み込まれ、手つかずのまま1年が過ぎてしまった。
だけど先日、久々にリサイクルシルクでのブローチ作りを再開し、手芸に馴染み始めたことだし、今ならできるかもしれないととりかかった。
この本に載っているのは難しそうなので、後ろ姿のブローチはどうだろう。もちろん本には載っていないので、羊毛フェルトの扱い方をこの本で学んで、なつめをモデルに形にしてみた。
なんとか形にできたけど、思ったよりも小さい出来で、ピンをつけるのに一苦労。
今度はもう一回り大きめのサイズにしてみた。今度はよもぎを思い浮かべながら。そして白い子も。
最初に思い描いていたものとは違うけれど、これはこれで満足している。
それにちくちく刺すのは案外楽しく、ついつい同じ姿勢のまま、時を経つのも忘れて夢中になってしまう。
気づくと足がしびれていたり、肩や背中がガチガチに凝り固まっているので、その点だけ注意しなければ。
よもぎへ追伸、この子がなつめです
この子がなつめです。
何枚かあったあの赤い座布団は、あなたが全部使いつくしてしまったので、なつめは緑です。
いつも、まったく出番のないホットドッグベッドの隣で寝ています。
こちらが紫陽花の下。ね、同じ場所にいるでしょう?
ちなみに、なつめは身体が柔らかいようです。
よもぎさんは自力では仰向けにはなれなかったし、人力で仰向けにすると、なぜかくしゃみが止まらなかったよね。
そして足をこんな風に伸ばしたりも。
あなたのときにはまず考えられなかった体制なので、なんの躊躇もなくやってのけるなつめに、大丈夫?と言いたくなります。
妹なつめをどうぞよろしくね。
お別れから1年、よもぎへ
よもぎさん、あなたとお別れしてから、ちょうど1年が経ちましたね。今年の夏は長かったけど、朝晩冷え込むのは去年の今頃と同じです。去年は最低気温を欠かさずチェックしていたからよく覚えているよ。
今、うちにはなつめという1歳になったばかりの柴犬がいます。あなたはシュッとしていたけど、なつめはでーんとしつつ、かつせわしい子で、間違いなくあなたにもぐいぐい絡んでいくことでしょう。
屈託のないいい子なんだけど、あなたが一番嫌いなタイプなので、一緒に暮らしたらと想像すると、あなたの迷惑そうな顔が目に浮かびます。
同じ柴犬だからあなたと暮らした経験が生かされると思ったけど、やはり性格は違うものね。
それにあなたとは15年以上の付き合い。あなたの言いたいことがほぼ分かるようになったのは、この長年の積み重ねがあるから。
まだ出会って4か月ほどのなつめの想いがよくつかめていないのは当然よね。気長にやっていこうと思います。
あっ、でも、なつめをお迎えするときに、ベッドではなく座布団を用意したのは、あなたが座布団好きだったから。
なつめも気に入っていて、最近寒くなってきてホットドッグベッドを用意したのだけど、全然使ってくれないほど。
それに、お庭でくつろぐ場所も似てきました。最近なつめもよく紫陽花の下にいて、気持ちのいい場所は同じなんだと思ったよ。
なつめが来る前は、晩年のあなたを思い返していたんだけど、なつめを見ているとあなたの小さい頃のことをよく思い出すようになりました。
そしてよもぎのときはこうだった、とよく家族と話をします。だからなつめの成長とともに、その年齢のあなたを思い出すことでしょう。
気が進まないかもしれないけど、妹なつめが健やかに育つよう力を貸してね。
頼りにしてるよ、よもぎ姉さん。
これだけは自信がある
ツンが9割以上だったツンデレ柴犬よもぎと暮らして、柴犬の魅力にとりつかれてしまったのだが、今のところ、なつめにそのような様子は見られない。
基本ツンツンのまるで猫のような犬が柴犬だと思っていたから、素直に感情を表す無邪気ななつめにちょっと拍子抜けしているが、それはそれでまた愛くるしい。
でもこれって変わっていくかもしれない。よもぎは割と最初から気難しかったけど、いろんなことを学んでよもぎのような典型的な柴犬になるかも。
容姿もそう。かもめ眉もだいぶとれてきたとはいえ、マズルは黒く全体的に黒い顔。しっぽの先も黒い。この黒さはとれていくのだろうか。
私のお気に入りのなつめのチャームポイントのひとつの鼻の横と目の上にある斑点。これはそのまま残るんじゃないかなと踏んでいる。
だけど、性格も容姿も変わってもいいし変わらなくてもいい。
最終的にはここに落ち着く。
どんな風に変わっても、きっとそのなつめをかわいいと思い続けるだろうから。
自信満々!に思えることなんてそうそうないけれど、これに関しては揺るぎない自信がある。
先日なつめが1歳を迎えて、そんなことを考えた。