日々の記録

生後8カ月でお迎えした柴犬なつめと暮らしています。アイコンは先代柴犬よもぎ(2007~2022)です。

2023年3月12日

朝、腰はまだ少し違和感があるけれど、普通に動ける。今日の午後からの約束は行けそうだ。約1か月前にドイツ土産をもらったとき、「今度ゆっくり話そう」を社交辞令で終わらせず、会う約束をしたのだ。約束事は苦手で、近づくと億劫に感じることが多いのだけれども、今回は今日が待ち遠しかった。

彼女は下の名前で呼んでくれる友達である。小中高と名字に「ちゃん」づけで呼ばれていた。親しみがあって嫌ではなかったけど、名前で呼ばれる人がうらやましかった。でも下の名前で呼んでとは言えない面倒な子どもだった。だから、大学で下の名前で呼ばれたとき、新鮮で、大袈裟に言えば長年の夢が叶ったような気持ちになった。

午前中のメインイベントは、確定申告の提出。1週間前に完成していたのだけど、もう一度確認してから提出しようと決めていた。心配性の割に抜けているところがあるので、油断ならない。

午後、待ち合わせの時間より早く着いたので、本屋へ。益田ミリさんの新刊を買おうとしたのだが、在庫がなかった。残念。

友人と落ち合い、彼女の行きつけのカフェでおしゃべり。ドイツ出張話を聞くと、違う世界の話を聞いている気分になった。こういう風にビジネスって回っているのかということから、地元のスーパーの話まで。見せてくれたスーパーの写真には、クミンやカルダモンなどのスパイスが、お茶葉が入っているようなパッケージで売られていて、スパイス使いに憧れる私にはたまらなかった。

そして、蒸し返すようで気分を悪くしなければと思いながら、仕事のミスの話も聞いてみた。胃腸を悪くするほどのミスってなんなんだろうとずっと気になっていたのだ。

そしたら。なんだ、彼女だけが悪いわけではないじゃないか、自分だけを責めるなんて、という内容だった。でもこれ、もし私が当事者だったら、彼女と同じようにへこむだろう、とも同時に思った。自分のことも客観的に見ることができれば、自分を責めすぎずにすむのかもしれない。昨日のダメージから復活するヒントになるかもしれない。

彼女はどちらかというと、ミス自体よりもそれにまつわる人間関係の方に参っているようだった。それでも今の仕事に意欲的だ。今度は9月にパリに行く予定らしく、そのときに向けていろいろ勉強しているようだ。そんなまぶしい彼女を前に、話の腰を折るようで、昨日の出来事を言うことができなかった。

気づけば、誰かとお店に行って話すのは去年の6月以来。このときはコロナ禍になってから初めてだった。すなわち、今日はコロナ禍になってから2回目だ。もともと社交的ではないから、人と会わなくても平気だと思っていたが、久しぶりに大声で笑い、キュッと硬くなっていた心がほどけていった。やはり私にもこんな時間が必要なんだと痛感した。

帰りに別の本屋に立ち寄る。益田ミリ『今日のおやつは何にしよう』、新川帆立著『帆立の詫び状』を持ってレジに向かう途中、ふと思い立ち、講談社文庫コーナーへ。最近よく「こだま」という名前を目にするのだ。著書のインパクトのあるタイトルは聞いたことがあり、話題の本ということは知っていたが、小説は読めないからなあと手に取ることはなかった。しかし、最近読んでいる本の中にまたその名前が出てきて、どんな本なのか見てみたいと思っていたのだ。調べてみるとエッセイもあるらしい。それを探したが見つからず、小説を発見。『夫のちんぽが入らない』をパラパラとめくると、読めそう、とセンサーが働き、計3冊購入した。

今日は、朝干した洗濯物の取り込みと夕飯の支度を家族に任せたので、夕飯ギリギリの時間に帰宅。解放感も味わえた一日だった。